『直漢法』とは、右のロゴのように、「直観的漢方薬選択法」を省略したものです。
そして、直漢法は、 「みなさん自身が、みなさんに効く漢方薬を選択できるようにした方法」です。
長い長い漢方薬の歴史の中でも、そんな夢のような方法の報告はなく、初めての手法だと思います。
「漢方薬はかなり難しいので、そんなことできるはずがない」
漢方薬の専門の方ならば、きっとこう仰るでしょう。
確かに、漢方薬は奥が深く、習得まではかなりの時間と経験が必要です。
また、詳しく教えてくれる「師」も必要でしょう。
直漢法を開発したぼく自身、以前はそう思っていました。
ですが、少しでも東洋医学の叡智を、医師だけではなく、一般の方のお役に立つことができたら、と思い直漢法を開発しました。
そして、臨床現場で実際に使用してみたところ、驚くほどの良い結果が得られました。
ですから、この直漢法を、公表することにしました。
内服治療や外用剤、局所注射など、外来で一般的に行われる治療法が有効でない難治症例に対して、直漢法と通常法(医師が患者を診察し、証を判定し、証に対応する漢方薬を選択し治療する方法)の治療効果を比較しました。
結果、直漢法と通常法の治療成績には統計学的に有意差がなく同程度でした。
つまり、一般に行われている治療法である通常法と同程度に直漢法が有効である、ということになります。
さらに、漢方薬を選択してから症状が改善するまでの期間は、通常法より直漢法が有意に短く、より早く治療効果をあげることができることがわかりました。
益子竜弥ほか 北海道整形災害外科学会誌、57巻、2015
つまり、直漢法は、一般的に治療が難しい状態である難治性症例に対し、通常法と同等の治療効果があることに加え、より短い期間で治療効果をあげることができる、という結果になり、極めて画期的な漢方薬の治療方法であることが示されたことになります。
[1] 益子竜弥、岩崎倫政:CRPSの薬物療法 ③漢方薬、27-39頁 (浜田良機編:MB Orthop. CRPSの診断・治療ガイド、全日本病院出版会、東京) 2012
[2] 益子竜弥:<臨床>総論;複合性局所疼痛症候群(CRPS)、39-49頁 (小林弘幸編:MB Orthop. 整形外科 漢方処方マニュアル、全日本病院出版会、東京) 2015
[1] 益子竜弥.漢方薬による難治性疼痛治療 北海道整形災害外科学会雑誌、52巻、1号 別冊、p25-29, 2010.
[2] 益子竜弥.橈骨遠位端骨折後に発症したCRPSに補中益気湯が奏効した1症例 ―functional MRIによる評価― 痛みと漢方、24巻、p47-51, 2014.
[3] 益子竜弥.橈骨遠位端骨折の手術後に発症し、補中益気湯と十全大補湯が奏効したCRPS症例におけるfMRI結果 Practice of Pain Management、Vol. 5 No.4、p48-49, 2014.
[4] 益子竜弥、松居祐樹、イワン・ゴンチャル、宮崎拓自、綛村俊之、小谷善久. 直漢法®の有用性~難治性疼痛における検討~ 北海道整形災害外科学会雑誌、57巻、1号、p75-85, 2015.
[5] 益子竜弥.岩崎倫政. 末梢性神経障害性疼痛に対する直漢法の有用性 Peripheral Nerve 26(2): p370, 2015.
[6] 益子竜弥.難治性疼痛に対する直漢法のさらなる有用性の検討 痛みと漢方、26巻、p23-26, 2016.
直漢法は、『直漢法 ~自分で観て治す方法~』からダウンロードすることができます。
是非、ご覧ください。